外壁の目地の黒ずみ、気になりませんか?
目地の黒ずみは「ブリード現象」と言って、築年数が浅い住宅や外壁塗装から1~2年しか経過していない住宅でも起こります。
今回は、ブリード現象の原因や起こるとどんなデメリットがあるのか、対策方法などについて詳しく解説します。
ブリード現象とは?
ブリード現象とは、外壁のひび割れや亀裂を防ぐためにコーキング(シーリング)剤を塗布した部分が、黒ずんだり汚れが付着したりする状態を言います。
窓枠の下などによく見られる雨垂れのように、外壁部分に黒やグレーなどの線を見たことはありませんか?
それがブリード現象です。
古い住宅に多いのですが、築年数5年など日の浅い住宅でもたまに見かけます。
ブリード現象は使用するシーリング剤が深く関係していて、放置しておくとさまざまなトラブルに発展します。
ブリード現象が起こりやすい場所
ブリード現象は、コーキング剤で修復修理した箇所だけに発生するわけでありません。
最近では、サイディングボードのつなぎ目(目地)にもコーキング剤を使うため、ブリード現象が見られます。
ブリード現象の原因はなに?
ブリード現象は、コーキング(シーリング)剤に含まれる可塑剤(かそざい)が原因です。
特に以下のような理由で、ブリード現象が起こります。
・塗料と化学反応を起こす
・シーリング剤の上に塗布すると黒く見える
可塑剤は、材料を柔らかくしたり弾力性を加えたりするために必要な素材のひとつです。
プラスチック製品やゴムなど、ポリマー素材に配合されていて、身近な製品にも含まれています。
通常、外壁のひび割れや亀裂を防ぐためには、柔軟性の高いコーキング剤を使用します。
しかし環境に合わせたコーキング剤を使わなければ、ブリード現象が起こってしまうのです。
ブリード現象が発生するとどうなる?
住宅にブリード現象が発生すると、さまざまなデメリットが出てきます。
どんなことが起こるのかチェックしていきましょう。
外壁が汚く見える
住宅の1箇所でもブリード現象が発生すると、どんなに新しい家でも汚く見えてしまいます。
ブリード現象は黒やグレーの汚れが多いので、特にホワイトやアイボリー系の外壁ほど目立つでしょう。
また、コーキング剤を使用した箇所の多い住宅ほど、ブリード現象は起こりやすいので、1箇所でも発生したときは注意しましょう。
耐久性の低下
外壁塗装で使用する塗料には、耐水性や耐熱性、クラック(ひび割れ・亀裂)を起こりにくくさせるなど、さまざまな特徴があります。
しかしブリード現象の発生により、外壁塗装した塗料とコーキング剤に含まれる可塑剤が反応し、塗料が化学変化を起こし変化します。
そのため、せっかくの塗料が持つ性能を活かしきれず、耐久性が下がることから「塗装の剥がれ」や「塗膜の浮き上がり・凹凸」などが目立ちます。
塗装費用が通常より多くかかる
コーキング剤を使用した部分に黒ずみや汚れが目立ってきた場合、塗装の塗り直しが必要です。
早ければ1~2年で再塗装を考えなくてはならず、短いスパンでメンテナンスするため、費用も通常より多くかかります。
放置しておくと一部分だけではなく、外壁全体の塗装や修復作業が必要なので、早めに対策しましょう。
ブリード現象の対策方法とは
もしブリード現象が発生したら、放置するのではなく「再発しない対策」を考えなくてはいけません。
どういった方法で対策ができるのか、チェックしていきましょう。
ノンブリードコーキングを選ぶ
従来は可塑剤が含まれたコーキング剤が主流でしたが、最近はブリード現象予防のために「ノンブリードコーキング」を選ぶケースが増えています。
すでに新築住宅では、ノンブリードコーキング剤をメインに使っているので、ブリード現象は起こりにくくなっています。
これから外壁の修復をする際は、可塑剤を含まないコーキング剤を選ぶことで、ブリード現象の対策ができますよ。
塗装前にプライマーを塗る
「外壁のひび割れ修復にコーキング剤を使ったけど、可塑剤が含まれているのか不明」という場合は、外壁塗装前にプライマーを塗布しましょう。
プライマーとは、コーキング剤に含まれる可塑剤と塗料の化学反応を予防する働きがあり、通常よりブリード現象を起こりにくくします。
コーキング剤で修復や目地埋めした部分まで外壁塗装する際は、可塑剤が含まれたコーキング剤を使っている可能性があることを業者へ伝えましょう。
コーキングの再塗布
すでにブリード現象が見られる場合、放置すると外壁まで黒ずみや汚れが広がってしまいます。
しかし汚れを取り除かずに上塗りをすると、塗膜の浮き上がりや剥がれなど、後々トラブルに発展します。
ブリード現象が発生したときは、汚れの目立つコーキング部分を一度剥がして、新しくコーキングを塗布しましょう。
コーキングの再塗布は費用がかかりますが、上塗り塗装して余計なトラブルを起こしてしまったら、余計に費用がかかります。
初めからコーキングの再塗布をした方が、安上がりです。
まとめ|コーキングのブリード現象を防ごう
ブリード現象は、コーキング剤に含まれる可塑剤が原因です。
ノンブリードコーキング剤の使用が一番の対策方法ですが、他にもいくつか解決策はあります。
当社でも外壁の劣化やブリード現象への対策を行っています。
お悩みの方は、お気軽に当社へご相談ください。
お客様にマッチした対策方法を提案させていただきます。